暁の挑戦〜大学1-7〜

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2019年9月29日日曜日

暁の挑戦〜大学1-7〜

【京都の歴史と文化】SR
書籍名「京のまつりと祈り〜みやこの四季をめぐる民俗」
著者:八木
主題:日本一の都市祭礼である祇園祭の意義と祭りの楽しみ方

祇園祭は都市祭礼である。日本一の都市祭礼であることは間違いない。

そこで改めて、祭を調べてみると
「祭(まつり)とは、感謝や祈り、慰霊のために神仏および祖先をまつる行為(儀式)である。供物そのほかが捧げられる。祭祀(さいし)、祭礼(さいれい)、祭儀(さいぎ)。また、まつりの漢字の表記(祀り・祭り・奉り・政りなど)によって、用途や意味合いが少し異なってくる。」(ウキペディア調べ)とある。

そもそも、日本人にとって祭りとは何か。上記の記述もそうだが、四季を感じる心と周囲との絆を深め、団結力を養う行事なのではないか。先人の行いを素直に受け継ぐだけではない。自然の脅威から身を守るための神事だけでもない。たしかに疫病などの被害にあわないことを願い、先人を見習い、祈りや慰霊を行う。夏に疫病が流行することを踏まえ、日本の夏祭りに疫病退散を目的としたものが多い。疫病退散が中心ではあるが、虫送り、台風除けなども見られる。しかしながら、町衆にとって特別なリクレーション、楽しみであったのではないか。でなければ、何千年も何百年も町衆のモチベーションが持つとは思えない。
その祭礼の中でも、今回学んだ、都市祭礼が「祇園祭」だ。その歴史はレジェンド級に長く、脈々と町に受け継がれている。その歴史の長さは、地元のプライドをかけた熱い思いと努力の賜物だと知った。関わる衆方の情熱が、祭りを唯一無二の祭りへと昇華させたのだ。だからこそ、この「祇園祭」は、日本三大祭りの筆頭なのだ。あとは、東京の「神田祭り」、大阪の「天神祭」だ。また、実際に京都と交易が深かった都市は、同じように疫病に苦しめられたことから、「祇園祭」をまねて、独自の祭りを作り上げたとある。
日本には四季があり、人々の暮らしと共に自然がある。昔の祭りの役目は、地域が平和で健康に過ごせるためが強かった。しかしながら、世の中が成熟するにつれ、楽しむという娯楽感が出て来たのではないか。もう一歩進むと「祇園祭」のような都市祭礼では、観光資源としての役割が大きくなる。祭を継承するという強い思いの地域住民と県や市の公共的思惑が「祇園祭」を挟んで一致し、細かい思いの違いはあるものの、京都独特のグレーゾーン的折り合いをつけて、成長している祭の成功例といえる。数字を見ても日本一に相応しい、都市祭礼なのだ。どの角度から分析しても、規模、歴史ともに素晴らしい世界に誇れる祭礼、風流なのだと思う。

先祖より受け継がれる神事と観光資源的要素、守るところは守られ、合理的に変容すべきところは変容し、今後、町衆、学生だけでなく、京都にご縁が出来た者も取り込み、男女差も乗り越えて、発展していくことは間違いないだろう。

先生も再三おっしゃったように、祭りを楽しみたかったら、祭りの意味、由来を知り、現場に行き、参加する。何のための祭りなのか、何を祈願するものなのか、といった祭りを知ることで、より深く理解でき、実際に目にした時の感動はひとしおだろう。
恒例行事とし、ポイントを決めて参加したいものだ。違いを見つけるのも悪くない。違いがない祭りの凄さもある。テーマを決め、参加し、装束、かけ声やお囃子の風流を楽しむのだ。
事前準備を怠らなければ、楽しめるはずだ。

「祇園祭」もそうだが、祭り自体は地域の絆を深め、人との結びつきを強くする。やはり日本人にとってなくてはならない心のよりどころだ。実際に祭りに参加したり、楽しんでいる人と触れ合うことは、日本人が大切にしてきたものを理解することにつながる。海外の方も日本文化に触れ、理解するため、訪れてくれる。だからこそ、日本人も大いに祭りを楽しんで欲しいと思う。

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